生前整理を始めたいという方は、自分で行うべきなのか業者に依頼すべきなのか迷うこともよくあります。
「身の回りのものを自分で片付けたい」「身内に負担をかけずに身辺整理をしたい」といった気持ちを持ち始めるようになると、生前整理業者がどのようなサービス内容を提供してもらえるのかも気になり始めるものですね。その際に、生前整理の清掃まで任せられるかという疑問もあるでしょう。
この記事を読んでもらうと、生前整理を業者に依頼した時の清掃についての対応がわかりやすくなります。老後のことを考えて、生前整理後の清掃やバリアフリー化まで踏み込んで考えている方もいるでしょう。生前整理を済ませて暮らしやすい生活環境を手に入れたいと気になっている方は、どうぞこちらの記事をご覧ください。
生前整理を自分で行って困ったこと
終活の一環で生前整理を実際に行ったという方も、増えてきています。当事者の声を拾うと、生前整理をやってみて初めて困ったことに気づいたというケースもあります。
不用品の処分が多くて進みづらい
生前整理で出て来る不用品は、衣類や本といったものから家電や家具など大型のものまでさまざまな種類があります。
特に、大型の不用品は捨てたい意思があっても粗大ごみに出したり家電リサイクル法に従って進めなければならなかったりするので、それぞれの処分に時間も手間もかかってしまうものです。
不用品の種類に応じて、正しい捨て方をしなければならないのは、意外と神経を使います。しかも、大型のものであれば移動だけでも負担がかかり、身体の痛みが出たりケガをしたりする可能性もあるので、注意しなくてはなりません。
要不要の仕分けにも非常に時間がかかる
生前整理を始めたものの、要不要の仕分けをしている最中に思い出のあるものを手にすると非常に時間がかかってしまいます。
仕分けをするために、写真を手にしていたら懐かしむ時間が長くなり、結局整理はあまりはかどらないままに時間が過ぎてしまうでしょう。懐かしさに浸ることは悪いことではないのですが、結局どれも捨てられない気持ちが強くなってしまうこともあります。
時間がかかったものの、仕分け作業がなかなか進まないこともよくある悩みとして挙げられています。
生前整理をした後の清掃も徹底してできない
このように生前整理はすべて終わるまでには、労力も時間もかなりかかってしまうものです。不要なものが無くなると部屋には、埃や汚れがとてもひどいことに気づくでしょう。家具を移動させてみて、壁との隙間の埃に驚くものです。
また、普段行き届かない水回りの清掃も生前整理の機会に徹底して行いたいと思うこともあるでしょう。そもそも生前整理で労力や時間を使い果たしているので、徹底した清掃までできないという方もいらっしゃいます。
その他、普段から掃除がおろそかになっていることから、生前整理を機にせっかくならきれいな部屋に変えたいと思っている場合もあるでしょう。
生前整理で清掃まで依頼できる?
生前整理を済ませたら、部屋を快適にするために清掃までお願いできると助かると思っている方もいるでしょう。これからの暮らしをより快適にするには、清掃は欠かせません。生前整理の業者に、清掃を依頼できるのでしょうか?
壁紙・畳・フローリングなどの清掃なら対応可能な業者が多い
部屋の荷物を移動させると埃や汚れは出て来るものです。壁紙・畳・フローリングの清掃は、このタイミングでしておくのがとても役立ちます。こうした清掃に対応可能な業者は多くなっています。
また、本人が届きにくい場所の簡易的な清掃も行ってくれます。
除菌や消臭などは特殊清掃対応業者が望ましい
部屋の状況によりますが、除菌や消臭作業が必要な時もあるでしょう。ゴキブリやネズミなどの害獣で困っている時には、駆除を行う必要もあります。こうした清掃を請け負うのは、特殊清掃業者が得意とする分野です。
除菌や消臭作業も依頼したい場合には、こうした清掃も対応可能な生前整理業者がおすすめです。
バリアフリー改修も対応可能な業者もある
たとえば、入院やショートステイの利用が多い方なら、家庭に戻った時に快適に暮らせるようにバリアフリー改修の対応までできる業者が向いています。病院や施設は段差がなく移動がしやすくても、家庭に帰った途端に段差や狭さで不自由してしまうことはあるものです。
生前整理のついでにバリアフリー化を叶えて欲しい時にも、まとめて依頼する方が効率的だとも言えるでしょう。
入院などで家を空けることが多い方は、使わない時間が長いと汚れも蓄積してしまう水回りの清掃も相談次第で対応してくれます。
生前整理の依頼はその後の暮らしも想定しておくのが重要
生前整理の意味は、生前に自分に関わるものや財産・人間関係を整理することです。それによって、亡くなった後の遺品整理の負担を軽減できるメリットもあります。また、生前整理はその後の暮らし安い生活を手に入れられます。
そのためにも、生前整理を業者に依頼する際にその後の暮らしがどう変わるかも想定しておくのが重要です。
今の住まいに住み続ける可能性が低くまだ元気な方なら、バリアフリーの準備まで検討しなくても問題ないでしょう。逆に、ふだんの掃除も億劫になっている方なら、生前整理の際に徹底した清掃まで依頼しておけば、できるだけきれいに保てるようになると考えられます。
より快適な暮らしを実現するためにも、生前整理をきっかけに住環境を整えることも考慮しておくことも検討しておきましょう。
まとめ
生前整理を業者に依頼したい時に、どのようなサービス内容があるのかも確かめておくことで、希望に合う業者の絞り込みにも役立ちます。清掃まで依頼したい時にも、任せたい内容は明確に相談しておくのが賢明です。
住まいの環境や衛生面を考えて、相応しい清掃やバリアフリー化の工事を任せられるようになると、生前整理後の暮らしも安心・安全なものとなるでしょう。
生前整理を行った方は、やはりやるべきことの多さに直面して困惑してしまうケースも少なくありません。そのためにも生前整理を計画している時には、どの程度までなら自分でできるかをある程度想定してみると良いでしょう。
すべて業者に任せるという選択肢だけではなく、依頼したい作業内容を絞り込んでおくと自分が把握しやすくなるメリットもあります。